面接とはどのような場ですか?
以下の3つにまとまると思います。
・企業が応募者を選ぶ場であり応募者が企業を選ぶ場
・応募者自身が自分を十分に伝えられた実感が持てる場
・応募者に平等に評価された印象を与える場
あなたは面接で出会った学生に対してどのように接しているでしょうか?
私は採用面接の面接官を経験し5000人以上の学生と面接してきました。
ですから一日に何十名もの応募者を面接する大変さはよくわかります。
また、応募者の態度や準備不足の姿を見るとやるせない気持ちにもなるでしょう。
しかしだからと言って面接官としての態度は決して崩してはならないですし学生に対して投げやりで傷つける言葉を掛けることはもってのほかです。
実は先日は学生から学生から
「面接官が居眠りをしていてショックでした」
という信じられない話を聞きました。しかも世間にも名の知れた企業の役員面接での出来事です。
仮に貴社の悪評判が学生の間で広まったら・・・。考えるだけでも恐ろしくないですか?
面接を一日中行っていれば疲労が溜まるのは良くわかります。
しかし悪評判はSNSなどを通してあっという間に広がるのは時間の問題でしょう。
実際、私もその企業の面接に行っていた学生から
「本当にひどい対応でした」
「あんな会社誰にも勧めないでください」
と言われてしまいました。学生に対して真摯に接することも忘れてはいけない要素ですね。
面接で尋問していませんか?
採用面接で良い人材を見抜くには実はカウンセリングスキルが有効です。
カウンセラーのスペシャリストになるのではなくカウンセリングのエッセンスを取り入れるのです。
面接官スキルにおいて「なぜ?」や「具体的には?」を繰り返せ、と言われることが多くあります。
それは決して間違いではないのですが一歩間違えるとその質問は尋問になります。
当たり前ですが企業が面接をするのは面接に来た学生がどのような人物かを見極めるためです。
しかし中小企業の人事担当や役員、社長の皆様とお話をさせていただき話題になることは
「面接で学生にどんな質問をしたらよいかわからない」
ということです。しかしその前に面接に来た学生にどのように接するかを考えてみましょう。
このことは採用に携わる多くの方が考えているより非常に重要なこと且つ見落としていることなのです。
応募者の本音を見抜くには
採用選考に対する考え方は色々あると思いますが、これからの採用面接は応募者である学生の経験を引き出すスキルが求められると私は考えています。
貴社では新卒採用の面接時に学生の経験を引き出す質問のノウハウをもっているでしょうか?
学生の経験を引き出すノウハウがあるかないかで結果的に貴社の将来をも左右するのです。
仮に30人の学生に面接できたとして未来の社員になる可能性のある若者の本来の姿を垣間見れず不採用にしてしまったら・・・。
貴社にとって大切な人材を見抜けない大きな機会損失となってしまいます。
会社にとっては大きな不利益であると思います。採用面接でいかに学生の経験を引き出すかのノウハウもしっかり習得すべきです。
例えば「自己PRをお願いします」や「学生時代頑張ってきたことは?」などという、あまりにも一般的な質問だけで終わっていないでしょうか?大切なことは
学生の経験を深く掘り下げること
だと思います。
面接官が持つべき採用基準
しかし仮に学生を見抜けたとして、その学生は本当に貴社に必要な人物なのでしょうか?
貴社が必要とする人物像は?ほとんどの担当者が「コミュニケーション力のある方で、積極性があって、問題意識のある方」という答えをするものです。
求める人物のイメージをもっと明確にすることは新卒採用をする上で重要です。
例えば「コミュニケーション力」とはどういうことでしょう?
学生には面接で「あなたの言うコミュニケーション力ってどういうこと?」と尋ねるのに
採用する側が求める人物のイメージが明確になっていなかったら、マッチする人物を採用することは出来ないでしょう。
面接後のフィードバックが有効
採用選考に訪れる学生は就職活動にどのような気持ちを抱いているかご存知でしょうか?
学生時代の私もそうでしたが未知の社会に出てゆく不安で一杯なのです。
自分の答えはこれで良かったのか、企業からどう評価されたのか、特に最近の学生は知りたがります。
出来れば面接を終えた学生に面接でのフィードバックを行いましょう。
理想は面接で落ちた学生も対象にすることです。
たとえ、貴社とは縁がなかった学生だったとしても少しでもその後の就職活動にヒントになることを伝えることができれば。
学生にとってもメリットがあることはもちろんでうすが貴社にとってもメリットは大きいのです。
なぜなら学生は会社から面接のフィードバックを受けることで、その後の面接で力を発揮し就職活動が上手くゆくかもしれません。貴社の評判も上がることでしょう。
「とても手厚いフォローをしてくれる会社だ」
「あの会社はいい会社だったよ」
などと良い評判が広がる可能性があります。
そうなればその年度だけでなく将来的に応募者が増え貴社にとって大きなメリットになる可能性も高くあります。
貴社、学生、両者にメリットのある機会を提供することが何よりも大切な考え方だと思います。
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